V.A.(葛西おしゃらく保存会 他) / おしゃらく [LP]
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V.A.(葛西おしゃらく保存会 他) / おしゃらく [LP]

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もう言わずにいられない「ジジイババアの芸は最高だな!」 俚謡山脈監修シリーズ第四弾は、東京の芸能「おしゃらく」伝説の録音の初蔵出し。明治生まれの芸達者達による最強のパス・ザ・マイク・セッションまでも収録した全28曲(LPはCD未収音源2曲を含むハイライト版全8曲)、これぞ良い声、良い唄の大洪水! 東京にも民謡ってあるの?と問われたら答えたい「東京こそ唄の宝庫だ!」と。東京オリンピックによって急速に失われた「古き良き東京」をはっぴいえんど(松本隆)は「風街」という架空の街に見立てたが、「風街」とは別の東京、農民漁民や船頭が生きていた東京がつい数十年前まで存在していたことを、一体どれほどの人が現実に知っているだろうか?毎月念仏講(※1)が催され、農作業や土木作業で唄う作業唄があり、晴れの場では祝い唄を全員で唄い、夏が来れば盆踊りで死者の霊を慰めた。 今回我々が紹介するのは、東京の江戸川区および隣接する千葉の浦安に残されていた「おしゃらく」という芸能だ。おしゃらくは念仏講で歌い踊られていた念仏踊りを起源とし、そこに遊芸人である瞽女や飴屋の唄、江戸のはやり唄などを取り込みつつ高度に発展を遂げた「民謡と民俗芸能のハイブリッド」とでも言うべきものだ。この芸能は茨城から千葉、埼玉、神奈川まで分布しており、「万作踊り」「小念仏」の名称でも知られているが、おしゃらくはその中で最も複雑かつ洗練された芸能と言える。達者な三味線、モーラム(※2)にも引けを取らない節回しを聴かせる唄、踊り手を鼓舞するように快調なビートを刻む鉦と太鼓。民謡には「素人の良さ」があるのは確かだが、ここに登場する人々は「芸達者中の芸達者」だ。CD版のディスク2には、そのおしゃらくオールスターズが唄う葛西と浦安の民謡を収録しており、これがまた凄い内容。作業唄から盆踊り唄まで一流の芸達者たちによる土着民謡大会! ファンキーとかドープとかいう言葉ではとても表しきれない、目くるめく「良い声」「良い唄」の大洪水に酔いしれて欲しい。 本作収録音源は、現在も葛西おしゃらく保存会の会長を務める藤本秀康氏が昭和40~50年代に自ら録音した膨大な量の所蔵テープから、俚謡山脈が藤本氏と共にセレクトした。アレマイユ・エシェテ(※)のような歌手が日本にもいたらな~と夢想したことがある人に教えたい。小川金蔵、長谷川米吉、高橋八五郎、藤代伝八、等々、全員素人だがプロ以上の声を持った達人たちが東京と千葉にいたのです!と。 ※注釈 1) 念仏講:主に浄土宗系の信者が、集まって念仏を唱える儀式のこと。同時にその集団自体を指す。念仏が済むと、持ち寄った食事を食べたり、唄や踊りで楽しんだ。宗教儀式というよりは、今で言うところの老人クラブに近い。 2) モーラム:ラーオ系の芸能でラオスやタイ東北地方イサーンが本場。モーは達人、ラムは声調に抑揚をつけながら語る芸能。つまり“語りの達人” で、その歌手と芸能の両方をさす。モーラムは“歌” ではない。 3) アレマイユ・エシェテ (ALEMAYEHU ESHETE):エチオピアのジャズ/歌謡歌手。1941年生まれ。エチオピア独自のフィーリングを色濃く残したその節回しでジャズやロックを堂々と乗りこなし、エチオピアのエルヴィスという異名を取った。 =CDディスク1:『おしゃらく』= =CDディスク2:『葛西・浦安の民謡』= ※こちらはCD版のみ収録となります。 ※LP版はCDディスク1から抜粋し、LP版のみのトラックを追加。 + CD 版:デュオケース/ 38 頁ブックレット封入 + LP 版:8P 中綴じライナー封入 + LP オンリートラック2 曲収録 + 解説/歌詞/貴重写真掲載/CD 版未掲載の貴重写真も複数あります。 + 日本語・英語表記 監修・解説:俚謡山脈 ADテープ変換:菅井健 (SUGAI KEN) マスタリング:倉谷拓人 (Ruv Bytes) 装丁:高木紳介(Soi48) http://emrecords.bandcamp.com/album/osharaku 01. 高砂(そうだい節) 吉野政五郎 02. 木更津(そうだい節) 高橋八五郎 03. 白枡粉屋 長谷川米吉 04. 新川地曳 峰崎佐吉 前田治郎助 ※LP オンリー音源 05. 宮谷坂 御前正雄 06. 日蓮記 泉沢春吉 ※LP オンリー音源 07. ねんねん子守 小川金蔵 08. 鉄火節 藤代伝八